"Carmina Burana" in Bayreuth 「カルミナ・ブラーナ」 バイロイトでのリハーサル・本番

Es war große Freude für mich, dabei mitzumachen!! -Carmina Burana in Bayreuth.

先週末、3月2日(土)から3日(日)にかけては、バイロイト・フィルハーモニー合唱団のオケ・リハーサル、そして本番があった。

So., 3. März 2013, 19.00 Uhr
Stadthalle Bayreuth
Frühjahrskonzert 2013
 
Carl Orff
Carmina Burana
Lieder aus der Benediktbeurer Handschrift
Weltliche Gesänge für Soli, Chor und Orchester
 
Georges Bizet
Carmen-Suiten 1 + 2
 
Angelina Ruzzafante, Sopran
Thomas Heyer, Tenor
Peter Schöne, Bariton
Kinderchor des MWG Bayreuth
Kinderchor der Realschule Naila
Philharmonischer Chor Bayreuth
Hofer Symphoniker, Dirigent: Arn Goerke

 

忘れもしない、土曜日の朝。

ヴァイマールからホーフでのオケとの合同リハーサルに向かう為、雪で電車が遅れることがほぼ当たり前なこの時期、私は念を入れ、2本早めの電車に乗った。リハーサルは11時から・・・。ヴァイマールからホーフに向かう電車は残念ながらそう多くなくて・・・とうとう、私は早朝5時4分発の電車に乗るしかなかった。

前の日、4時半に自宅の前までタクシーに来てもらえるよう頼んでおいた。その夜は劇場での稽古が夜まであって、帰ったその後、しばらく楽譜を眺めたり色々な作業をして、さすがに疲れて頭がぼーっとしてきたので、シャワーを済ませ、少し横になったらまた起きて明日の準備を済ませ、それからちゃんと布団に入ろうと思った。・・・うとうと、というより、ちょっと深く眠ってしまった気がしてパッと目を覚ますと、あっ、もう4時!荷造り終わってない!!もうパニックで荷物を詰め込み、飛び出すように外へ。タクシーはもう待っていて、運転手さんには「もう行こうかと思っていたところだよ」と言われた。頭グルグル状態で「いったい忘れ物はしてないだろうか」と必死で考え直し、走り出して3分もしないうちに、ああっ、本番の衣装を忘れた!と気付いた。「忘れ物をしました!戻ってください!」運転手「ええっ、本当に!?なんてこった。」その場で引き返してもらい、走って衣装を掴んでタクシーに戻り、あとは時間にも余裕をもって電車に乗る事ができたけど。運転手さん、ごめんなさい・・・。それにしても、あまりにも気が張っていて、その後は電車でほぼ3時間、眠くなることもありませんでした。

この日のリハーサルはヴァルドルフ学校のホールにて。体育館のような講堂はオケも十分入る広さだけれど、残念ながら非常に音響は悪い。ここの良いところは、この講堂の他にもちょっとした集会所、または催し会場があり、オケの練習が行われている間にも合唱の人達のいる場所がある事。

 

その小さい方の部屋に、今回おそらく大人も子どもも含め100人かそれ以上の合唱メンバーが集まった。子どもは大体小学生のようだった。前もって覚悟してきたつもりだったけど、これだけ大勢の為に発声練習をやるとなると、やっぱり緊張した。大人はある程度思いやりもあるので、すぐにこちらに集中してくれるけれど、子どもの注意を引くには、かなりハッキリと説明もしなければいけないし、できるだけ興味深く示さないといけないんだな、と思いました。

 

 

発声練習の間に、オケはカルメン組曲のリハーサル、そのあと、私達のカルミナ・ブラーナ。カルミナのオケのピアノは2台で、今回はホーフ劇場正規団員のジョンさんがご病気と言うことで、臨時のピアニストさんが来ていた。まだ学生というから、とても優秀なんだろうなあ。

 

稽古の後はバイロイトへバスへ移動。合唱団員のイロナさんと喫茶店でくつろいだあと、ホテルへ移動。

 

次の日は14時からGP。その前に発声練習。

そして、夕方18時から発声練習。そして、19時からコンサート。カルメン組曲の終わるのを待って、カルミナ・ブラーナでした。

 

コンサート会場のバイロイト市民会館は前の日の講堂よりずっと音響が良いので、皆気持ちよく歌えたと思う。2台のグランドピアノは(大きかった!そして鍵盤も軽く、軽すぎず、弾きやすかった。)右と左に分けられ、私(第2ピアノ)は打楽器のすぐ隣でした。だから、時々打楽器の音にドキッとする瞬間があったけれど、第2ピアノのソロがあるVeni, veni veni...の箇所は打楽器と一緒の掛け合いがあるので非常にやりやすかった。難しいと感じたのは、合唱がいつも若干遅れてというか重かったこと。そちらに合わせ過ぎてもいけないし、全くずれてもいけないし。指揮者も合唱を相当引っ張るエネルギーを要したのでは、と思う。指揮者の方の溢れるエネルギーが素晴らしかった。普段、稽古にはいつも立ち会うけれど、舞台にまで乗る事はそう無いので、オケに参加できたことも、それから、大変だったけれど、合唱団の発声のお手伝いができたことも、やはりとても嬉しかった。声を掛けていただけるのは、本当に本当に有難いです。

 

今回の反省事項の一つとして、カルミナ・ブラーナの合唱稽古に初めて立ち会った時、既に演奏した経験があった事から曲を熟知している「つもり」になっていたこと。指揮者の人のもと演奏したら、リズム、音が不確かだった箇所に気づいて・・・あってはならないことでした。次の稽古からそれがはっきりして、自分でも納得いく演奏ができるようになりましたが、改めて、譜読みは念には念を入れるべき、と反省。

 

部屋を移動中に目が合った女の子に「歌うの好き?」と聞いたら、ちょっと恥ずかしそうに、「うん!」と笑っていた、あれは可愛らしかった。私の顔を見て、「ニイハオ」と言ってきた男の子数人もいて、私が「日本人だからニイハオは言わないのよ」って言うと、次の機会には、どこから覚えてきたのか「コンニチワ」を言ってきて、ちょっと嬉しかった。大人数で緊張したけれど、子ども達、やっぱり可愛かったです・・・。

演奏会が終わったあと、打ち上げの為レストランへ移動。日曜にの夜のバイロイトの街には人っ子一人いなくて、嘘のように静かで、暗がりに浮き上がって見えた教会が印象的でした。そして、レストランで。(写真・上)

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